出版社/著者からの内容紹介
~住宅の結露を防ぐためにつくった結露の専門書。結露対策は断熱・気密を充実させた上での対策と、断熱・気密が不十分な上での対処療法との二つに分けられるが、本書は高断熱・高気密住をベースにした対策を論じている。結露を理解するのはとても高等な知識が必要だが、容易に理解できるよう、解説と図解が交互につながるように表現を工夫している。 ~~ そのため、建築の素人でも理解できることを特徴とするが、簡単だからといって内容が薄いわけではなく、著者の南雄三が監修し、結露関連の学識者を集めて特集した建築技術「結露防止の完全克服マニュアル」(2001/10)の学術レポートが裏付けになっている。~
内容(「BOOK」データベースより)
本書は、素人の方々が小説でも読むように、ツラツラと読み込んでいける結露の技術書である。時代を反映して高断熱・高気密をベースにするなど、著者独特の的を得たわかりやすい展開を試みている。
内容(「MARC」データベースより)
高断熱・高気密をベースに、一般の人にもわかりやすく解説した結露の技術書。2002年に『建築技術別冊8』として発行された「結露防止の完全克服マニュアル」の学術レポートを元にまとめる。
出版社からのコメント
~住宅の結露の専門書は今まで数えるほどしか発刊されていませんでした。しかも学術的で極めて専門色の強いものだったため、一般の方々が理解することは無理がありました。そこで、高断熱・高気密の分野では業界のリーダー的な存在である南雄三氏に依頼し、一般の方々でも読める、しかも内容の充実した結露の専門書をつくることにしました。南雄三氏は1996年に建~~築技術誌面で特集した「高断熱・高気密住宅の実践講座」以来、本誌の特集を監修する他、「高断熱・高気密バイブル」を発刊するなど、弊社との関係は深いものがあります。~
著者からのコメント
~結露をめぐって内断熱×外断熱論争が起こり、住宅の断熱・気密情報は疑心暗鬼の状況にあります。とても残念なことです。だったら結露にまっすぐな目を向けて、それを理解する本をつくればよいのだと思い、これまで10年近くも一緒に高断熱・高気密住宅の技術レポートや本をつくってきた建築技術と共に本書を編集しました。 ~~ 結露という現象は物理学であり、対策は建築施工という極めて学術的で専門的な対象をどうやってやさしく解説すればよいのか・・そこに苦心して生まれたのが、解説があってイラストが入り・・を繰り返す独自のスタイルです。これなら難しい部分もゆっくり読みながら理解してもらえます。「結露のことなのにサラッと読めた」読んだ人からそういわれてうれしく~~思っています。多くの人に読んでいだだき、一日も早く正しい住宅断熱・気密の理解が進むことを祈っています。~
カバーの折り返し
~高断熱・高気密の関心が高まって、沢山の本が出版されています。その多くの書は断熱・気密の目的や技術を論ずるというより、外断熱vs内断熱のケナシ合いといった内容で、落ち着いて知識を追うことができません。面白いのはそのケンシ合いのネタが「結露」だということです。だったら落ち着いて結露を勉強する専門書があればよいのにと探してみると、計算式やデ~~ータが並んだプロ向けのものばかり。 素人の方々が小説でも読むようにツラツラと読んでいける結露の専門書をつくってみました。時代を反映して高断熱・高気密をベースにするなど、南雄三独特の的を得たわかりやすい展開を試みています。外断熱や内断熱かと迷う前に、結露の扉を開けてみませんか。~
著者について
~昭和24年東京に生まれ。明治大学卒 ~~ 若い頃、世界50カ国を放浪した破天荒な経験をもち、断熱材メーカーに在籍していた間に工務店業界と深く関わる。現在は断熱・気密化技術及びエコハウスを専門とするアドバイザーであるが、住宅産業を知り尽くした経験で住宅産業全般のジャーナリストとしても活躍している。新宿にある自宅は大正時代の古住宅だったが、パッシブソーラー住宅に再生し、庭に蛍~~が生息するなど、都心の環境共生住宅として資産価値を高めた実例になっている。~
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
南 雄三
1949年東京生まれ。若い頃、世界50か国を放浪した破天荒な経験をもち、断熱材メーカーの在籍中に工務店業界と深く関わる。現在は、断熱・気密化技術およびエコハウスを専門とするアドバイザーであるが、住宅産業を知り尽くした経験で住宅産業全般のジャーナリストとしても活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1949年東京生まれ。若い頃、世界50か国を放浪した破天荒な経験をもち、断熱材メーカーの在籍中に工務店業界と深く関わる。現在は、断熱・気密化技術およびエコハウスを専門とするアドバイザーであるが、住宅産業を知り尽くした経験で住宅産業全般のジャーナリストとしても活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
抜粋
~透き通るように青い空。北風に揺れる木々。そんな寒いけどよく晴れた冬の日に、なぜか天井
に濡れた染みができた。「あれっ、雨漏り
か?」「雨なんか降ってないわよ」「昨日降ったんじゃないか?」「毎日晴れてばかりですよ」「じゃあ、なんだこれは」・・・ 晴れているのに天井
が濡れている。何が起こったのか分からぬまま夫婦はこの家を建設した業者に電話~~するした。「雨漏り
みたいなんだけど」「えっ、今ですか?」工務店は晴れた空をみながら、まずは行ってみることにした。「???」 ~~ 夫婦は天井
見上げて何かぶつぶついっている。このまま天井
が濡れれば染みができてしまうだろう。それだけじゃない、そこにカビが繁殖し、ダニが湧いてしまうかもしれない。木を腐らす菌も繁殖して、白蟻までが来るかもしれない・・。 ~~ 業者は点検口から天井
に上がろうとして天井
に載っている断熱材をどけてみた。すると断熱材の上に載っていた水がどっと落ちてきて、作業を覗いていた夫婦の顔を直撃した。「キャー」「スイマセン」 慌てながら業者は懐中電灯で屋根裏を覗いてみた。屋根裏から水滴が落ち、断熱材の上は所々で池のような状態になっていた。 ~~ 「雨漏り
じゃない、これは結露だ」業者はピンときながら、まさかこんなに結露がすごいものかと感心までしてしまった。 あなたにもこんな経験はありませんか? ~~ 雨漏り
が起これば家中大騒ぎになって、直ぐに業者に電話を掛けてクレームをつけるのが当たり前。近代建築の巨匠フランク・ロイド・ライトは「雨漏り
がしてるんだが」という施主からの電話に「では、そこをどいてみたらいかがでしょう」といったという逸話がある。巨匠だからこそいえることで、普通なら許されるわけがありません。 ~~ 昨年(2001)から施行された瑕疵保証の制度は、雨漏り
と構造的な安全性を保証しますが、同じ水のことでも結露は対象になっていません。不思議な話です。雨漏り
は一年に一度、台風が来た時くらいにしか起こりませんが、結露は冬の間、ずーっと起こる可能性があって、その量たるや雨漏り
の比ではありません。夫婦がぶつぶついっていたとおり、結露は内装材に染~~みをつくり、カビやダニを繁殖させ、更に木材を腐らせる木材腐朽菌の繁殖や白蟻を招く原因をつくります。 この本は「結露」について学んでいくものです。結露現象は化学や物理の世界ですし、それを防ぐのは建築的な技術で、素人には理解しきれないもののように見えますが、そんなことはありません。 ~~ どうすれば防げるか・・までのことは誰でも理解できます。私はこの本を秋の夜長にツラツラと書いていくことにしました。もうすぐ結露の起こる冬が来る。その前に結露の準備をじっくりするような気持で、ゆっくりと話を進めていきたいと思います。~



